【埼玉県上尾市の建設業・宅建業・産廃業など許認可専門の行政書士事務所】
上尾市の行政書士の大塚です
行政書士のブログやHPを見ていて以前から気になっていた事を書いてみます。
これまでは「自分のブログに書くことでもないか」と思っていたのですが、
実害?のようなものがあったので…
私は建設業許可等の許認可業務を主に扱っているので
手続を解説しているような内容のものを見る機会もたまにあるのですが、
「〇〇が条件になります」「△△が必要です」「◇◇は出来ません」
のように 断定して記載するのはキケンですよ! と。
建設業許可申請の際には常勤の経管・専技が必要です!
宅建業免許申請の際には常勤の宅建取引士が必要です!
など絶対条件となるものを断定して記載するのは良いと思います。
ただ、特に許認可業務を扱う行政書士の方はご存知だと思いますが、
都道府県をはじめ申請先によってローカルルールというのはたくさんありますよね
『〇〇県では認められないことが△△県では認められる』
なんてことは多々あります
私が見た・聞いた・実際に経験したことだけでも、
【 建設業許可の場合 】
許可業者(個人)が法人成りする際に、これまでの許可番号は引き継げない
上記のような記載をしている行政書士の方がいましたが、
少なくとも埼玉県では(一定の条件を満たせば)引き継ぐことは可能です。
※法人としての新規許可申請は行う必要があります。
【 宅建業免許の場合 】
営業所(事務所)の建物は、プレハブやスーパーハウスは認められない
これも埼玉県では(一定の条件を満たせば)認められることがあります。
【 産廃収集運搬業許可の場合 】
収集・運搬に使用する車両は、借り上げ車両は登録出来ない
埼玉県では(一定の条件を満たせば)賃貸借・使用貸借の車両でも登録出来ます。
【 電気工事業の登録・届出の場合 】
省令で定められた下記の器具(※器具を列挙)を申請者が持っていることが
必要です
埼玉県ではそのうちの一部の器具については、借り入れや計測依頼で対応する
ことが認められているため必ずしもすべてを持っている必要はありません。
こうやって書くと「細かいところを突くなよ」と思うかもしれませんが、
許可番号が引き継げないという情報を信じて法人化に踏み切れなかった
というお客様に会ったこともありますし、
上記のような断定した記載を信じ、誰にも相談せずに許認可取得を諦めてしまう
という人も多いかもしれませんからね
真剣に許認可取得を考えているお客様であれば様々な情報を収集・比較している
はずだからそこまで問題ないという考え方もあるでしょうけど、
異なった情報が出てきたら多少なりとも混乱するでしょうし、
自分の経験上そういう方ばかりではないですから
少なくとも
その記載を見て許認可の取得が出来る(出来ない)とお客様が判断しそうな点
については断定しないほうが良いと個人的には思います
書いている行政書士の人も自分の経験や知っている範囲のローカルルール
を基にして記載しているのだと思いますが、
ブログやHPは全国の人が見る可能性があるわけですし、
申請先によって違いがある事を詳しく知っているのって行政書士ぐらいでは?
と私は思うんですよね
各業務・各申請先の対応・運用の違いをすべて網羅出来れば
一番間違いないですが、まぁ現実的ではないので…
自分が記載した内容でお客様が誤った判断・解釈をしないように
補足や注釈をつけたり、少しぼやかしたりすることも必要ではないでしょうか?
私も最近はなるべく、
「埼玉県では―」「原則は―」「―の場合もあります」や
「他の都道府県では違う取り扱いをすることがあります」
などと書くようにしています。
まぁこういう “逃げの表現” を使わずに徹底的に調べて
完璧な記載を目指すべきなのかもしれませんが、
文字数の問題やダラダラした文章になってしまいそうなので…
お客様に誤解を与えてミスリードしてしまうよりはマシかなぁと
アクセス数が多くて影響力の大きい行政書士の方が
ブログやHPに手続の内容について書く際には
是非その辺りも考慮して欲しいなと思います
影響力はほぼ無い私も気を付けます!
今日はこのへんで!
それでは、また次回
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